
FP(ファイナンシャル・プランナー)の資格っていろいろあるけど、上位の資格を取るためには1つずつ取っていかないといけないの?
この記事では、そんなあなたのために目標とする資格ごとに最短のルートで取る方法を解説します。
資格取得の参考にしてください。
参考までに私のFP資格関連の経歴を簡単に紹介します。
- 独学で1級を取得
- 金融機関等の勤務経験なし
- 株式投資で儲けてやろうという不純な動機で勉強開始
- 職業訓練校の2級、3級の資格取得講座で講師を務める
- Webライターとしてお金関連の記事執筆

まずは目標とする資格を決める

FPの資格には次の5つがあります。(易しい順)
FP資格の種類
- 3級
- 2級
- AFP
- CFP
- 1級
詳しくは下記の記事で解説していますので参考にしてください。
https://tan346.com/fp-license-degree/
まずはこれらの資格の中からどれを最終目標にするかを決めましょう。
ゴールから逆算することで、最短のルートをたどることができます。
私はゴールを決めずに「とりあえず3級から受けてみるか」と始めてしまったので、
かなり回り道をしてしまいました(^_^;

目標別の最短ルート

それでは目標とする資格ごとに最短のルートを紹介していきましょう。
易しいものから順に説明します。
3級
日常生活に必要な最低限のことを学びたいというのであれば、3級レベルで十分でしょう。
3級取得の最短ルート
次回の3級の試験を受検
3級の受検資格は、「FP業務に従事している者または従事しようとしている者」です。
つまり誰でも受検できます。
試験対策は、市販のテキストと問題集で十分です。
わかりやすく解説されているテキストもたくさん出ていますので、書店でパラパラとめくってみて気に入ったものを選べばよいでしょう。
次回の試験を目標にして勉強を始めましょう。
2級(AFPは取得しない)
仕事のためにFPの資格を取るというのであれば、2級は持っておいたほうがいいかもしれません。
でも、日本FP協会のAFPの資格は必要ないという人には次のルートがおすすめです。
すでに2級の受検資格を保有しているかどうかでルートが異なります。
2級取得の最短ルート
- 2級の受検資格がある場合 次回の2級の試験を受検
- 2級の受検資格がない場合 次回の試験で3級取得→2級受検
2級の受検資格は次のとおりです。
- AFP認定研修の受講修了者
- 3級FP技能検定合格者
- FP実務経験2年以上
2級の受検資格がある場合
3の実務経験2年以上を満たしている場合は、3級を受ける必要はありませんので、すぐに次回の試験で2級を受検しましょう。
試験対策は、市販のテキストと問題集で十分です。
次回の試験を目標にして勉強を始めましょう。
2級の受検資格がない場合
3の実務経験2年以上を満たしていない場合は、まず3級を取得する必要があります。
試験対策は、市販のテキストと問題集で十分です。
その際、3級受検用ではなく2級受検用のテキストと問題集を買うのをおすすめします。
実は3級と2級の出題範囲はほぼ同じなのです。
出題の形式が3級は2択か3択なのに対して、2級は4択や記述であるため、より深い理解が求められます。
どうせ2級を目指すのであれば、2級に対応できる力をつけておけば、3級は楽勝です。
まずは次回の試験で3級を取得し、その次で2級を目指しましょう。
AFP
勤務先からAFPの取得を求められている、日本FP協会からの仕事を受けたいというような場合にはAFPを取得する必要があります。
AFP取得の最短ルート
AFP認定研修を修了してから2級を受検
AFPを目指す場合は、まずAFP認定研修を修了してから2級を受検するのが近道です。
AFP認定研修を修了することで2級の受検資格が得られますので、3級を受検する必要も、実務経験も必要ありません。
何よりこのAFP認定研修がそのまま2級の受験対策にもなります。
AFP認定研修とは
AFP認定研修とは、ファイナンシャル・プランニングに必要な倫理・コンプライアンスとライフプランや金融、保険など6つの専門分野にわたる知識を体系的に学習できるように構成された日本FP協会認定の研修講座です。
AFP認定研修は、資格試験の受験指導校やオンライン講座などで受講できます。
AFPを取得するための条件は次の2つを満たすです。
- AFP認定研修の受講修了
- 2級FP技能検定に合格
順番はどちらでも構いませんので、上でも述べたようにAFP認定研修で受検対策をしながら、受検資格も取得することで効率的に進められます。
受検申し込みのタイミングに注意が必要
FP技能検定の受検申し込みは、試験実施日のおおよそ2ヶ月前に締め切られます。
受検資格は申し込みの時点で満たす必要があります。
つまり、受検申し込みの時点でAFP認定研修を修了して、修了証明書が発行されている必要があります。
AFP認定研修終了には最短でも1ヶ月以上はかかりますので、申し込みのタイミングには注意しましょう。
タイミングが合わなければ、4ヶ月先の試験を受けることになります。
実務経験で受検資格を満たしている場合は、AFP認定研修修了を待たずに受検することも可能です。
私はAFPという存在を知らずに2級を取得し、後からAFP認定研修を受けることになったので、
大きな回り道をしてしまいました。

CFP
AFPよりも上位の資格であるCFPを取得すれば、FPとしての評価が高まることでしょう。
プロのFPとして活躍したいなら持っているに越したことはありません。
CFP取得の最短ルート
AFPを取得後、CFP資格審査試験を受験
CFPを取得するには次のすべてを満たす必要があります。
- AFP認定者
- CFP資格審査試験に合格
- CFPエントリー研修修了
- 一定の実務経験
まずはAFPを取得
CFP取得はAFP認定者であることが前提なので、まずはAFPを取得している必要があります。
AFPは上で説明している最短ルートで取得しましょう。
CFP資格審査試験を受験
CFP資格審査試験は全6課目あります。
CFPを取得するためには、すべてに合格することが必要です。
ただし、1度に合格する必要はありませんので安心してください。
一発で6課目に合格することも不可能ではありませんが、2~3課目ずつ取っていくのが現実的ではないかと思います。
試験は年2回行われますので1~2年をかけて合格することになるでしょう。
試験対策は過去問を2~3回分もやれば十分だと思います。
難しい問題も出題されますが、合格ラインは6~7割程度なので、基本的な問題を確実に正解できれば問題ありません。
CFPエントリー研修と実務経験
CFPエントリー研修はCFP資格審査試験に合格後に受講します。
実務経験は試験合格の前でも、後でも構いません。
足りない場合は所定の研修を受けることで代替できます。
まずはCFP資格審査試験合格を目指しましょう!
1級
CFPまで取得したらついでに1級まで取っておくとよいでしょう。
また、CFPを取らずに1級だけ取るという選択もあります。
1級取得の最短ルート
- CFPを取る場合 CFP資格審査試験合格後、1級実技試験を受検
- CFPを取らない場合 1級学科試験から受検、合格後に実技試験を受検
1級を取得するためには最終的に1級の実技試験に合格する必要があります。
1級実技試験の受検資格は次のいずれかを満たしていることです。
- 1級学科試験の合格者
- 「FP養成コース」修了者でFP業務に関し1年以上の実務経験を有する者
- 日本FP協会のCFP認定者
- 日本FP協会のCFP資格審査試験の合格者
CFP資格審査試験6課目に合格していれば、受検資格を満たします。
CFPに認定されている必要はありません。
したがって、CFPを取得する予定がある人は1級の学科試験を受ける必要はありません。
CFPを取得しない場合は、1級学科試験に合格することで実技試験の受検資格を満たすのが一般的です。
1級学科試験の受検資格は次のいずれかを満たすことです。
- 2級技能検定合格者で、FP業務に関し1年以上の実務経験を有する者
- FP業務に関し5年以上の実務経験を有する者
- 厚生労働省認定金融渉外技能審査2級の合格者で、1年以上の実務経験を有する者
1を選ぶのが一般的だと思いますが、条件さえ満たせば2や3でも問題ありません。
1級の学科試験はFPの試験の中でも最難関で、合格率は10%にも満たないこともあります。
私がAFPやCFPという資格の存在を知ったのは1級学科試験の受検を決めた後でした。
そのため、1級学科に合格した後、CFP資格審査試験を受けるというムダなことをしてしまいました……

まずは最終目標とする資格を定めて、無駄なく学習を進められるようにしましょう!